[DoLの魅力研究3] CPUキャラはナゼ弱い?


「営利作品ではないから人手を掛けられない」というフリーゲームの
一番の泣き所は、何かわかりますか?

一つは前章でお話した画像制作の問題。
もう一つは、バグ・フィックスです。

プログラムのコードを書く人は、動くと思って書きます。
だからバグは作った本人が気付かない所で発生します。

日本語の文章だって誤植を完全に追放するのは、とても難しいですよね。
書く人は正しいと思って書くので、別の人には、すぐ気付く間違いでも
本人は気付きません。あれと同じです。

バグや誤植のチェックは複数のメンバーで掛からないと、
絶対にできません。このリスクは文章やソースコードが長く、
複雑になるほど高まります。

だからコンテンツの魅力が同じなら、ソースコードは短い程良いのです。
バグが減るし、軽いプログラムならロースペックのマシンでも遊べます。

逆にソースコードが長くなっても、その割に内容が充実しないのは、
どんな部分でしょう。これは敵キャラクターの思考ルーチンです。

現在のCPUキャラは「未完のキューブがあるのに使って来なかったり・・」
という事で、あまり評判が良くありません。

ではこれを改良して「未完のキューブがあったら使え」というものに
変更するとしましょう。今度はきっとこんな評判が立つはずです。
「CPUの敵キャラは、クリーチャーで攻撃した方が良い時に、未完を浪費する・・」

あまり変わらないので、こんな思考ルーチンは書き加えない方が得策です。
総合判断ができるCPUキャラを作るのは半端な事ではないでしょう。

実際「CPUのキャラが弱すぎる」というのは、対人戦の経験者の意見です。
CPU戦だけしている人にとっては、そうでもないと思います。

他のゲームでも、強い敵キャラと言うのは、元々の個体能力が高いとか、
一度にたくさん出てくるとか、動きが複雑で読み難いとか、
そういう理由で攻略が難しいだけです。

あと、せいぜい「プレーヤーがアイテムに近付くと妨害する」といった
思考ルーチンが付いている場合もありますが、想定外のプレーヤーの行動に
対応する様なAIはありません。

ドラクエやFFでも、パーティーメンバーの行動をCPUに委任すると、
信じられないくらいヘタですよね。普通はあれが限界です。

敵キャラの思考ルーチンは、少しくらいイジっても人間には近付きません。
これは元々、報われ難い物なので、弊害も指摘されていますが、
DoLはCPUの思考ルーチンにあまり手間を掛けていません。

作者様ご本人としても強化の意思は有る様ですが、過去の経緯を見ると、
「通信対戦」のバランス調整が常に優先されています。

ある意味でDIN様は、ソフトウェアの価値を決めるのは作者でなく、
ユーザー自身だ、と言う事を弁えておられるのでしょう。

ユーザーへの対策といえば、旧作の「ロストエリシュ戦記」も含めて、
この作者は掲示板におけるユーザーとのやり取りや、ブログにおける
アナウンスメントが実にマメですね。

このサイトには、総合掲示板と合わせると計5つほどの掲示板があって、
それぞれに住人がいますが、DIN様は、ほとんど全ての書き込みに、
毎日休まずレスを付けています。
カードアイデア専用掲示板の設置に慎重なのは、これが6つになると、
正直キツイからでしょう。

もてる男の条件は、頭が良くてカッコイイ事より、とにかくマメである事なんです。
もてる作者についても同様です。それがわかっている人は頭がイイのです。


(この文書は2006.6月頃に執筆したものです。 その後CPUの思考ルーチンは大幅な強化が行なわれ、 少なくとも、初心者の人にとっては必要充分なレベルに達しています。 それでも飽き足りないという中級以上のプレーヤーの為には 敵2人対自分1人の対戦モードも登載されて、 これはかなりの高難度に仕上がっています。)